blog 【コロニアルNEO】塗装で失敗した実際の様子と正しいメンテナンス方法 お役立ち情報 目次 1.コロニアルNEOとは 2.コロニアルNEOの劣化症状とリスク 3.コロニアルNEOの塗装工事には注意を! 4.コロニアルNEOの正しいメンテナンス方法 5.コロニアルNEOが見極められる業者と出会う 6.コロニアルNEOまとめ ■コロニアルNEOとは 日頃、屋根外壁塗装をお考えのお客様のご自宅を現地調査していると、コロニアルNEO(コロニアルネオ)と呼ばれる屋根材を見受けることがあります。 コロニアルNEOとは、2001年にクボタから販売されたノンアスベストのスレート屋根です。2003年以前に構造された屋根材にはアスベストが入っていました。 現在は、アスベストによる健康被害は広く知られていますが、その問題が発覚する以前は、アスベストは工業材料として様々なものに使用されてきました。 健康被害が確認され、アスベストが使用禁止になってきた頃に、アスベストを使用しない建材の開発が行われました。その中のひとつがコロニアルNEOなのです。素材がとても脆いため、経年でヒビや割れ、欠けが発生しやすい素材です。 コロニアルNEOが使用されている実際の屋根の写真です ■コロニアルNEOの劣化症状とリスク 戸建ての屋根にスレート屋根(コロニアル)を使用するお家がとても多いですが、現地調査を行っていると、コロニアルNEOの屋根はヒビや欠けが発生している状態が多くあります。 その脆さから、塗装工事で守ることができない屋根のため、塗装工事を検討されている方は注意が必要です。コロニアルNEOのようなスレート屋根は、5mm程度のセメントの板でできているうえに、アスベストが使用されなくなった切り替え時期の屋根は特に脆く割れやすいです。 屋根を塗装する際には、加圧がたくさんかかります。・高圧洗浄で上に昇り体重がかかる圧・高圧洗浄の圧力・職人さんが材料をもって屋根に上ると80kg以上の体重がかかるうえ、何度も屋根の上を歩く圧 ヒビが入りやすい素材に上記の加圧がかかることでさらにヒビが広がってしまいます。ヒビが入ると雨水が入るので、裏の防水紙が破れていたりすると雨漏りにつながります。また、ヒビが進行して割れてしまうと、縦割れから横割れになり、台風などの強風が吹いたときに落下や飛散などが発生する可能性が高くなります。 実際、2019年に千葉県を直撃した台風で、割れた屋根材が強風で飛散し、隣家の戸袋に直撃したという事例もあります。 落下物が隣家に直撃。歪んでしまった戸袋の写真。 ■コロニアルNEOの塗装工事には注意を! 中には、こうした塗装ができない屋根材と知らずに「塗装が可能」とご提案する業者様もいらっしゃいます。 実際、塗装自体は可能です。私たちも創業間もない頃は、ノンアスベストの屋根材があると言うことを知らなかったので、塗装していました。 塗装を行えますが冒頭でご説明した通り、屋根の素材自体の脆さが原因ですので、塗装直後でも台風などの強風時には屋根材にひびが入り、割れて落下することが想定されます。 こちらは、実際にコロニアルNEOに塗装した写真です。 コロニアルNEOに塗装後1年 コロニアルNEOに塗装後10年 コロニアルNEOに塗装後10年 2015年くらいまでは、塗装を行っている会社様も多かったですが、施工後に行う定期点検などで割れの発生が確認できて以降、塗装しないという対応を取っている会社様もいますが、まだまだ塗られてしまっている現状があります。 この写真のように、塗ってしまった後の様子を見ると、ヒビが広がっていてそのあとの雨漏り等のリスクを考えるととても「建物を守る」という状態ではありません。 私たちも当初は塗装していましたが、こうして定期点検にて屋根の状態を確認し続けていたことで「ノンアスベストの屋根材は塗装しない」という結論に行きつき、現在ではカバー工法や葺き替えのご提案を行っているのです。 ■コロニアルNEOの正しいメンテナンス方法 塗装以外でコロニアルNEOをメンテナンスしていくか悩まれる方も多いと思います。ユウマペイントではコロニアルNEOはカバー工法又は葺き替えをご提案しています。 前記した屋根材の落下まで想定し、災害時において発生しそうな被害を最小化するための取り組み(減災)を行うことも塗装屋さんの仕事の一つと考えているからです。 既存の役物撤去 粘着式防水紙貼り 役物取付 屋根材貼り→換気棟取付 役物取付 カバー工事、葺き替え工事を行う場合、会社さんによっては棟板金部分は鉄製のため、そこだけを将来足場を組んで塗装しなければならないといったデメリットが発生する場合があります。ユウマペイントの場合、こうした将来のコストを削減するために、棟板金は屋根材と同質で仕上げたり、防水紙はタッピング工法のリスクを考え自着式(粘着式)を採用するなど、将来起こりうるリスクを想定して万全に備えた使用後ご提案しています。 初期投資は発生しますが、後々の塗り替えコストや、台風などの災害時にも安心して暮らせることを考えると、決して高い工事ではないことがお分かりいただけると嬉しいです。 ■コロニアルNEOを見極められる業者と出会う なぜ塗ってしまう業者様とそうでない業者様がいるのでしょうか。 それにはいくつか理由があります。 まず第一に「見積を安く見せることができる」ことです。 業者さんより「カバーをしないといけない」と勧められれば、お客様自身もカバーする方向で考えますが、カバーや葺き替えの対応ができない業者さんや知識のない業者さんは、基本的に塗装でのご提案を行います。 ですが中には、ノンアスベストの屋根材の存在を知っていても「塗装」でご提案する人はまだいることも事実です。 その会社さんが大切にしている考え方によって工事内容が変わってくるのです。 会社さんの方針で塗る塗らないは変わってきますが、割れてしまうことは変わりません。 塗装後に「割れの保証」や「漏水の保証」といった施工店保証を発行する会社さんばかりとも限らないので、その後のトラブルを防ぐためにも、知識や「守る」ことにこだわりを持った会社様を選ぶことが大切です。 また、塗装工事を提案する会社様に「今回は塗装して、次回のメンテナンス時にカバー工事をしましょう」といったお話しを受けたお客様もいらっしゃいます。 次回カバー工事をするなら、今回実施する塗装工事が無駄になってしまうということは、容易に想像がつくと思います。 千葉県東葛地域に700社あるというリフォーム会社様から納得の1社を選ぶには、「相見積もり」を3社ほどお取りになり、しっかりと比べることが、納得のいく塗装工事を行う上でとても大切になります。 ■コロニアルNEOまとめ コロニアルNEOといった「ノンアスベストの屋根材」には、塗装ではなくカバー工事や葺き替え工事が必要だということがお分かりいただけたでしょうか。 「塗装したから安心」と思っていても、すぐに割れや剥がれが出てきてしまい最悪の場合、お隣や近隣のお家に被害を出してしまう可能性があるのがノンアスベストの屋根材です。 これからも長く住まわれる大切なお住まい。自分たちだけでなく、お子さんやお孫さんといった家族みんなが安心で安全にお過ごしいただくために、こうした情報がお役に立てば幸いです。 コロニアルNEO関連の動画をYouTubeで発信中! この動画を YouTube で視聴 この動画を YouTube で視聴 この動画を YouTube で視聴 前の記事 次の記事 一覧へ戻る