ユウマペイントのシーリング工事
- お役立ち情報
シーリング(コーキング)とは
外壁塗装をご検討される際、特に外壁の仕様が「窯業系サイディング」の場合、「シーリング(コーキング)」を行う工事があります。
外壁材と同じようにシーリング(コーキング)も紫外線の影響で劣化していくため、メンテナンスが必要になります。
シーリング(コーキング)とは、サイディングボートとボードの間(目地の部分)に充填されているゴム状のもので、建物内への水の浸入を防ぐ役割があります。
この写真の場合ですと、剥がれや硬化が進んでいる状態です。
シーリング(コーキング)の劣化症状
シーリングの役割は「建物内に雨水を浸入させないこと」です。
屋根や外壁に劣化症状が現れるように、シーリングにも劣化の症状があります。
中でも代表的な症状をご説明いたします。
劣化症状1:ヒビ割れ
シーリング(コーキング)が紫外線の影響を受け劣化していき弾力性が失われ、建物の揺れに追従できなくなることによりヒビ割れが発生します。
そのままにすると割れた部分から雨水が浸入してしまいます。
その際、裏側の防水紙が切れていたりすると、雨漏りにつながる可能性があります。
劣化症状2:破断
ヒビ割れが進行すると亀裂が発生して破断という状態になります。
雨水が浸入するリスクが高くなるので、メンテナンスを早急に検討する必要があります。
撤去打ち替え工法と増し打ち工法
サイディング住宅の方が外壁塗装のお見積もりを取った際は、シーリング工事の内容をチェックする必要があります。
主な方法として、「撤去打ち替え」と「増し打ち」の2種類があります。
中でも代表的な症状をご説明いたします。
シーリング撤去打ち替え工事
撤去打ち替え工法とは、既存のシーリングをすべて撤去してから新しいシーリング材を充填する工法です。
メリット
・新しいシーリング材になるので耐久性が良くなる
(次回の塗装工事までメンテナンス不要)
デメリット
・撤去をする必要があるので、増し打ちよりシーリングの量と職人の手間の分コストがかかり工期が長くなる
シーリング増し打ち工事
増し打ちとは、既存の劣化したシーリングの上から新たにシーリング材を充填する工法です。
メリット
・コストを安く抑えられるので見積もり金額を安くすることができる
・撤去する必要がない分、施工を早く進めることができる
デメリット
・数年後、既存のシーリングより増し打ちした新しいシーリング材の劣化が見受けられる
(主な症状としては剥がれ、ヒビ割れなど)
・上に打ったシーリングが薄いので、剥がれてしまう
シーリング増し打ちから6年後の様子
今回、他社様で6年前に「増し打ち」工事を行ったお客様にご了承をいただき様子を拝見させていただきました。こちらのお客様は、私たちのほうで外壁塗装とシーリングを「撤去打ち替え」にて工事を行わせていただきます。
中でも代表的な症状をご説明いたします。
目地部分に増し打ちして6年後の様子
写真3枚目が特に、増し打ちしたコーキングがヒビ割れて剥がれているのが分かります。
(新旧のシーリングが色が違っているので分かりやすいかと思います。
今回増し打ちされたシーリングの厚みは3mmくらい程度でした。
厚みが確保されていなく薄いので、劣化により基本的には剥がれてしまいます。
続いてサッシ周りを増し打ちした6年後の様子です。
ユウマペイントが
「撤去打ち替え工法」をご提案する理由
こうした現状を見ると、剥がれやヒビ割れが発生したシーリング増し打ち工事は、本当にお客様の大切なお住まいを守っていると言えるでしょうか。
シーリング工事は、塗装工事の中でもとても大切な役割を持っています。
こうして10年経過しないうちからヒビ割れが発生している現状を見ると、建物を「雨・風・紫外線」から守ることに強いこだわりを持つ私たちは、増し打ちで施工のご提案はできません。
ユウマペイントでは「撤去打ち替え」をご提案しています。
シーリング撤去打ち替えができない例
シーリング撤去打ち替えができない場合もあります。
基本的に撤去できる部分は撤去して打ち替えを行いますが、撤去ができない部分や接合部でシーリング仕上げを行っているときは厚みを確保して増し打ちを行います。
サッシの金属の張り出しでカッターを入れることができないサッシ周り
こういったサッシには厚み(10mm程度)を確保して三角シールで仕上げます。
シーリングで仕上げてある接合部(一部の例)
増し打ちを提案する業者への注意
残念なことに、耐久性が期待できないにもかかわらず「増し打ち」をご提案する会社様もまだまだたくさんいらっしゃいます。
また、会社さんによっては「目地部分は撤去打ち替え、窓などのサッシ周り部分は増し打ち」というパターンも多くあります。
なぜ多いかというと、増し打ちで見積もりを作ると先述のように工期が短く材料費も安く済むので、結果的に見積もりの値段を下げることができるからです。
また、業者さんの中には「撤去打ち替えだと防水紙やサッシを傷つけてしまう」というお話しをしたうえで、不安を煽り撤去打ち替えを選ばせないというお話しもあるため、ご注意ください。
上の写真は、ユウマペイントのショールームに展示してあるミニチュアの住宅です。住宅の構造(主にサッシ周り部分)についてご案内しています。
このミニチュアをみて分かる通り、窓周りのコーキングを撤去してみると、防水紙が見えることがあります。
この防水紙は、二次防水のブチルテープ(粘着質のテープ)の上にかぶっている余りの部分となっています。そのためカッターを入れても雨漏りにつながることはありません。
また窓などのサッシは目に見えてる部分の奥に金属の張り出しがあるためカッターを入れてそのまま防水紙を切ってしまうということはありません。
「次回は撤去打ち替え」を
提案してくる業者への注意
今回の塗装工事では増し打ちを提案している会社様も、10年後の次の塗り替え時は撤去打ち替えをすすめてくる場合があります。なぜ「次回は撤去打ち替え」で「今回は増し打ち」なのでしょうか。
初めて外壁塗装を行うお家は「打ち代」といって少しコーキングを打つ幅を確保することが可能です。一般的にシーリングメーカーさんが推奨している厚みは「深さが10mm」です。
見積もりに「3~5mmコーキング厚を確保しています」「打ち代があります」「Vカットします」と載っていることがありますが推奨の厚みが確保できない工事では大切なお家を正しく守ることはできません。
打った後に深さを測定したり見たりすることはできませんし、工事の責任として、シーリング工事の保証書は施工会社様から発行されるのでしょうか。
見積もりにシーリングの寿命だけを載せていることもありますが、外の紫外線にずっと当てられた状態で30年もつシーリングはありません。
一見きれいで5、6年もったとしても実際は高い確率で不具合が発生してしまいます。
お家を守る目線で工事内容を提案する
業者選びを
シーリング工事を含めた屋根外壁塗装工事の目的は「お客様のお家を雨・風・紫外線から守る=建物を守る」ことです。
値段だけではなく、必要な工事をしっかりと選ぶことが大切です。
3社ほど相見積もりを取り、今回ピックアップしました「シーリング工事」についての違いをチェックしたり、提案された塗料について話を伺ったり、その塗装会社さんが大切にしている考え方などを聞いたり、金額ではなくお客様自身の「納得できるポイント」をしっかりと見つけてください。