アーバニー屋根とは?特徴や割れやすいデメリット、塗装をおすすめしない理由
- お役立ち情報
ご自宅の屋根材が「アーバニー」と判明し、どのようなメンテナンスをすべきかご検討中の方もいらっしゃるかと思います。
アーバニーは非常にデザイン性が高い反面、現在は生産終了しており、メンテナンスが非常に難しい屋根材として知られています。
結論から申し上げますと、ユウマペイントではアーバニーに対する「塗装」でのメンテナンスは原則としてお勧めしておらず、「カバー工法」または「葺き替え工事」をご提案しております。
ここでは、アーバニーの基本的な特徴から、極めて割れやすいと言われるデメリット、そしてなぜ塗装がお勧めできないのかをプロの目線で詳しく解説いたします。
【目次】この記事でわかること |
「アーバニー」とは?(旧クボタのスレート屋根材)
「アーバニー」とは、旧クボタ(現在のケイミュー株式会社)が1982年から2005年頃まで販売していた、デザイン性の高いスレート屋根材(カラーベストの一種)です。
1996年築のアーバニー:写真屋根はハウスメーカー過去2度塗装されています。 |
アーバニーの主な特徴と魅力
- 高い意匠性:
1枚の屋根材にランダムな切り込み(スリット)が入っており、施工すると複数のスレートを重ねたような「鱗状(うろこじょう)」の高級感ある仕上がりになります。洋風の住宅を中心に人気を集めました。 - 軽量性:
日本の伝統的な陶器瓦に比べて軽いため、建物への負担が少なく耐震性に優れているというスレート材ならではのメリットを持っています。
アーバニーの重大なデメリットとメンテナンスの注意点
デザイン性に優れたアーバニーですが、現在は生産を終了しています。その背景には、以下の理由から「メンテナンスが非常に難しい」という重大なデメリットが存在するためです。
極めて割れやすい(スリット部分の構造的弱点)
アーバニー最大の特徴である独特の「切り込み(スリット)」部分が、実は構造的な弱点となっています。
この複雑な形状により、メンテナンス時の踏み歩きや、経年劣化による負荷が集中しやすく、極めて割れやすい屋根材となってしまっているのです。
製造時期によるアスベスト(石綿)の有無
アーバニーは、製造された年代によってアスベストの含有状況が異なります。
- 1982年〜1994年頃(アーバニー):
アスベストを含有しています。素材自体は比較的強度がありますが、解体やカバー工法を行う際のアスベスト対策費用(飛散防止など)に注意が必要です。 - 2001年〜2005年頃(ニューアーバニー等):
アスベスト規制に伴い販売された「ノンアスベスト製品」です。健康面では安全ですが、強度が著しく低下しており、経年劣化でさらにひび割れが起きやすいという弱点を持っています。
ユウマペイントがアーバニーに「塗装」をおすすめしない2つの理由
一般的な屋根であれば専用の塗料でメンテナンスが可能ですが、アーバニーの場合は上記のデメリットに加え、以下の2つの理由から塗装に大きなリスクが伴います。
理由1:複雑な形状ゆえに「縁切り(タスペーサー)」が不十分になりやすい
屋根を塗装する際、雨漏りを防ぐために絶対に欠かせないのが「縁切り」という工程です。屋根材同士の重なり目に「タスペーサー」と呼ばれる部材を挿入し、水が抜ける隙間を確保します。
※写真はタスペーサーの挿入ができるスレート屋根です。 |
しかし、アーバニーは互い違いの複雑な形状をしているため、このタスペーサーを適切な位置に挿入することが非常に困難です。
無理に隙間を作ろうとしても十分な縁切り効果が得られず、結果として塗装後に雨水を吸い上げてしまい、雨漏りを引き起こすリスクが高まります。
理由2:塗装作業時の踏み歩きによる「踏み割れ」リスク
先述の通り、アーバニーは構造的に極めて割れやすい屋根材です。
現地調査の段階で下から見て割れや欠けが見受けられなかったとしても、いざ高圧洗浄や塗装作業で職人が屋根の上に乗ると、その体重によって次々とパキッと割れてしまう(踏み割れ)リスクはなきにしもあらずです。
お住まいを守るための塗装工事で屋根材を破損させてしまっては本末転倒であるため、安易な塗装はお勧めできません。
ユウマペイントが推奨するアーバニー屋根のメンテナンス
構造上のリスクを考慮し、ユウマペイントではアーバニー屋根のお客様に対し、塗装ではなく以下の2つの工法をご提案しております。
既存の屋根を活かして費用を抑える「カバー工法」
現在のアーバニーを撤去せず、その上から新しい防水シートと軽量な金属屋根材(ガルバリウム鋼板など)を被せる工法です。
廃材の撤去費用が抑えられるためコストパフォーマンスに優れています。
実際にアーバニー屋根でカバー工法を行った施工事例はこちら
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(※初期のアスベスト含有アーバニーの場合や、屋根の下地が著しく傷んでいる場合は推奨できないことがあります)
屋根を根本から一新する「葺き替え工事」
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現在のアーバニーをすべて撤去し、下地となる木材(野地板)や防水シートから新しく作り直す工法です。
アスベスト含有の有無に関わらず、雨漏りの不安を根本から解消し、建物の耐震性向上にも繋がるため、一番長く安心できるお勧めの方法です。
まとめ:アーバニー屋根のメンテナンスは慎重な判断を
アーバニー屋根はその高い意匠性と引き換えに、「割れやすさ」や「縁切り不足による雨漏り」というデリケートな特徴を持っています。
「他社で塗装の提案を受けたけれど本当に大丈夫かな?」とお悩みの方は、ぜひ一度ユウマペイントにご相談ください。
私たちは、目先の安さだけでリスクのある塗装をお勧めするようなことはいたしません。屋根の構造と年代を正確に調査した上で、今後も長く安心してお過ごしいただける最適なリフォームプランをご提案いたします。
「まだ雨漏りしていないから大丈夫」と油断せず、外壁塗装のタイミングで屋根のメンテナンスも同時に検討することが、トータルで最も賢く、経済的な選択です。アーバニー屋根の割れや縁切り不足からの雨漏りは、建物の内部腐食やカビの原因となり、取り返しのつかない被害につながる前に食い止める必要があります。
ユウマペイントの専門スタッフが、お客様の屋根を徹底的に診断いたします。
「うちの屋根はアーバニー?」「状態を見てもらうことはできる?」など、ご不安な点はぜひお気軽にご相談ください!

















