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ノンアスベスト屋根の簡易的な補修が可能になりました ~クラックガード~

  • お役立ち情報

ノンアスベストの屋根に有効な対策

2003年以降に建てられた住宅のほとんどがノンアスベスト(強度が弱い)の屋根材を使用しています。アスベストが入ってないので、素材自体が脆く、ヒビ割れや剥がれ、欠けなどの症状が見られます。

そんなノンアスベストの屋根には塗装をすることはNGです。素材から剥がれてきてしまうため、塗装で塗膜を作成しても意味がないからです。

ノンアスベストの屋根に最も効果的な対策は、カバー工法か葺き替えになりますが、塗装と比較するとコストがかかってしまうので全てのお客様がカバー工法、葺き替えを実施できるわけではありません。

ディーズルーフィングのディプロマットスターにてカバー工法を行ったノンアスベストの屋根材です。

ノンアスベスト屋根を簡易的に守る方法

ユウマペイントの場合、ノンアスベストの屋根に塗装することはNGとしていますので、コストの部分がクリアできないお客様の屋根については、何もせずそのまましておくことを推奨していました。職人が乗った重圧でヒビ割れや破損を起こさないようにするためです。

お客様にはその間にコストの工面をお伝えし、次回の塗り替え時にカバー工法か葺き替えを行うことをご提案させていただいてました。それほど、ノンアスベストの屋根に塗装を行うことは意味がないと考えております。

カバー工法か葺き替えでしかノンアスベストの屋根を守れなかったのですが、簡易的に補修可能な商品が出来上がりましたのでご紹介いたします。

株式会社トーコー様の「クラックガード」です。

クラックガードを挿した屋根の写真です。

クラックガードについて

クラックガードはコロニアルの働き寸法と同じ910mmの長さがあります。厚さもコロニアルの働き寸法と同じです。

水抜き穴が3か所設置されており、設置はとても簡単に行えます。

実際に設置しているノンアスベスト屋根の写真です。

クラックガードが有効な屋根材としては、「全体的に大幅な傷みがない・劣化が少ない」「部分的に少し割れている程度」または「予算的に今回はカバー工法を見送るお客様の応急処置」というポイントが挙げられます。

塗装しないとはいえ、割れや欠損をそのままにしておくわけにも、それ以上広がってしまうことを懸念していた私たちは、このクラックガードで簡易的に補修をしてあげることができれば、少なからずお客様の「安心」につながるのではないかと思い、採用いたしました。

クラックガードの施工方法

①欠損している部分を探し、欠損部分を外します
②折損部分に対し、1枚の働きに対して1枚で施工する
③水抜き穴を避けてボンド縦につけて設置する
④(ユウマペイントの場合)当て木で圧着する

※画像はYouTubeより抜粋しています

ボンドに関しては、どの材料が一番ベストなのかは検証中です。ユウマペイントの場合、キッチンパネル用のボンドを使用しています。

動画で実際に施工している屋根はノンアスベストの「グラッサシリーズ」になります。この住宅には合計8枚のクラックガードを設置しました。施工は1枚当たり5分もあれば可能です。(クラックガード自体に加工が必要な場合は別です)

欠損している箇所は形がないのでクラックガードでの補修で良いと思いますが、ヒビ割れのみの状態で屋根材の形が残っている場合は、KYŌZIN Re-Roof®(屋根シート)を貼る方法もあります。こちらは別の機会にご紹介いたします。

今回の工事ではクラックガードを用いた補修を行っていますが、次回の工事の際はこの上からカバー工法を行うことも可能です。

今回は、クラックガードで「いったん先延ばしにする」方法のご紹介でした。

クラックガードの補足

下がり棟のところなど、半端な部分の補修もありますので、板金屋さんが使用する「板金ばさみ」が必要です。サンダーで切る方法もありますが、キリコが飛んでもらいサビに発展する可能性もありますので、ユウマペイントでは板金ばさみでの加工を行います。

写真は、実際に板金ばさみで加工したクラックガードを設置した様子です。

ボンドについては、ユウマペイント社内で何度か検証を行っております。今のところはキッチンパネル用のボンドで施工しています。検証の経過を見ながら進めていく予定です。

また、ボンドの量はどのくらいが適量なのかについては、スレート屋根の厚みがおよそ5.5mmの中で、クラックガードは働き9mmで作られています。スッと入るように作られていますので、1回くっつけて圧着させてもどうしても浮いてしまいます。

ですので、その浮いた分を考慮したボンドの量を担保したほうがいいと思います。他にも様々な考え方から方法を見つけることもできますが、ユウマペイントの場合は水抜けを考えながら施工を進めてまいりいます。

クラックガードを挿入すると、色の違いが気になる方もいらっしゃると思います。

「部分補修を行ったあと、上から塗装工事をすることはできないのか?」との問い合わせに対し、部分補修で1枚だけスレートではなく「板金」になっていますので、確かに見た目について気になる可能性があることは理解しています。

もちろん、部分補修の上から塗装工事を行うことは、下塗り材を変える必要などありそうですが、結果的にはできます。

ですが、対象は「ノンアスベスト屋根」です。塗装ができないノンアスベストの屋根を補修することが本来の目的ですので、塗装したとしても色が一緒になるだけで、塗装で建物を守っていることにはつながりません。

ユウマペイントの場合は、上から塗装工事を行う提案は行いませんので、ご理解いただけたらと思います。あくまでもカバー工法・葺き替えありきという考え方になります。

施工前の屋根がヒビ割れのみで欠損していない場合、クラックガードをそのまま挿入すればいいのですが、欠損している屋根の場合、破片が残っているか残っていないかの確認が必要です。残っている場合は、破片をボンドで接着してからクラックガードを挿入したほうがいいかと思われると思いますが、このあたりの施工方法は施工店によって異なります。

クラックガードはあくまでも「補修材」ですので、これ以上割れさせたり広げさせないようにするために行うものです。

仮にクラックガード内で割れが起こっても落ちてこない=強風でも飛散しないようになります。

YouTube・ブログで塗装のお役立ち情報を発信中

ユウマペイントのYouTubeチャンネル・ブログ「ユウマ通心」では、クラックガード施工の様子やノンアスベストの屋根の深堀をYouTubeで配信しています。
これからも長く住まわれる大切なお住まい。家族みんなが安心で安全にお過ごしいただくために、こうした情報がお役に立てば幸いです。

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