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小屋裏の湿気(換気)対策について

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小屋裏の湿気(換気)対策について




どの戸建住宅にも屋根があり、屋根の下は小屋裏、小屋裏の下は天井、天井の下は居住スペース空間が基本的な造りの構造になります。屋根換気とは、小屋裏に溜まってる湿気や空気等を屋根換気を伝って空気を逃がすという作り方です。最近建てられてる建物は、屋根換気が基本的にはスタンダードでついてるケースが多いです。築10年より昔の建物は、屋根換気がついている家とついてない家があります。ハウスメーカーさんが建てられてる住宅は、比較的設置済みの場合が多いですが、ローコストのビルダーさんで建てられたところは設置されていないことが多いです。

ノンアスベストの屋根の場合、比較的新しい「グラッサシリーズ」よりも古い「コロニアルネオ」「パミール」などの2000年前半に建てられた住宅の屋根は、素材自体が脆いのでどうしても割れてしまいます。そこから水分を吸って、湿気をルーフィング部分に溜め込んでしまうことがあります。
  
工事を行う際、屋根をめくればよく分かりますが、水分を含んでいて野地板が傷んで腐ってしまっていると交換をさせて頂く場合があるのですが、その時の小屋裏とはどうなっているかというと、見える家と見えない家があるため、点検もしづらい点はありますが、基本的に小屋裏の空気や湿度は、換気によって外に出せる状態が一番いいです。

日本には四季がありますし雨も多いので、「湿気を逃がす」という意味でも小屋の換気は必要です。
特に、塗装工事を行い防水をすればするほど防水性を担保できますので、防水性を担保できるほど湿気が逃げにくくなります。そういったときに重宝するのがトーコーさんの「パッ換」という商品です。





パッ換について


パッ換とは、屋根換気が設置されていない屋根の棟に、後から設置する屋根換気部材です。

棟板金の上蓋を取ると、上記写真のようになります。
基本的に取付用の図面に沿って施工を行いますが、既存の棟にホルソーで穴を開けて抜きます。抜いた部分にパッ換をつけて固定することで、換気が取れるようになります。



屋根に穴を開けることになるので雨仕舞について不安に思う方もいると思いますが、手順通りに設置すれば問題なく使用できます。また、事前の検証も幾度と重ねてきました。
「台風の風でも吹き込まないか?」と強風を想定した実験も行いました。基本的に水は入りません。安心してご使用いただけますので、湿気でお悩みの方はこうした換気棟設置をご検討してみてください。


塗装+屋根換気の考え方について


結果的に言えば、お住まいを長持ちさせることにつながります。 築20年以上のお住まいで外壁が直貼りの場合、外壁から通気が取れていないがために、サイディング外壁そのものが悪く傷んでしまい湿度が外から溜まっていってしまうと「サイディング外壁の交換」や「カバー工法」など様々な修理方法で直すと思います。そのくらい、湿度や湿気が建物に溜まると劣化していくという状況を、私たちは多くの現場で見てきました。屋根裏も同じような環境になっている可能性が、ある一定のお住まいでは起きています。

また最近は、「谷」が多い屋根でも起こっています。シンプルな造りではなく、谷が多い家が最近増えており、雨漏りしているかどうかは別として、どうしてもオーバーフローしてルーフィングと屋根の間などが湿気を帯びてしまっている状態が長く続くと、タッカーの部分から少しずつ染みてくることがあります。室内に漏水してくるほどではありませんが、野地板の水分の含有率が高くなることもあります。そういったことを緩和するためにもパッ換はお勧めです。


換気棟の必要性


普段、自分の家に屋根換気がついているか否かが分からない中、日常の生活を送っています。屋根換気が自分たちの生活にどのくらい必要か?というのは住んでいる方々は分かりづらいと思います。こうした、日々の暮らしの中で分かりにくい部分も含めて、現地調査時に私たちは確認をして、お見積りご提出時にお伝えいたします。「リスク」「起こりうる弊害」などを想定しながらリカバリーすることができたらいいと思います。
また、既存の屋根に換気棟が設置されていても数を増やすことはできます。基本的に60㎡に1個程度必要と言われているので一般的な大きさ(80㎡ほど)の屋根の場合は1個設置します。
ただ、2段屋根の場合は片方がついていなければ設置してあげるような考え方で良いと思います。


パッ換の弱点とシングル屋根・シート(シール)カバー工事の屋根への対応について


パッ換の設置は在来の建物には施工可能ですが、ツーバイフォー住宅の場合ホルソーで穴を開ける際、屋根のヘタが真ん中の真上にあるため、基本の施工方法ではできません。ですが設置は可能ですので、興味のある方はご相談ください。

パッ換の設置は、もしかしたら聞いたことがある方もいると思います。流行っているというよりは、小屋裏換気の重要性を知っている方がご提案をしてくださっているのだと思います。
なかなか一般の方には伝わりにくい商品ではありますので、少しずつ普及し1件でも多くのお住まいの湿気解消につながればと思います。

また、シングルの屋根についてですが、ルーフィングとシングル屋根の裏は湿気を帯びていることが多いです。屋根カバー工事を行う際は、パッ換を同質材にして設置することがあるのですが、シングル屋根で現在建っている新築の家は、ほとんど棟が同質ではなく板金なので、換気を取ってない場合が多いです。
シングル屋根にお住まいで1回目の屋根外壁塗装工事をお考えの方は、換気がついていなければ設置してもいいでしょう。屋根自体のメンテナンスは不要だった場合でも、換気を設置するかしないかといった目線で調査を行ってもらってください。

シート(シール)を貼ってカバー工事を行う際は、透湿性が全くない状態になります。湿気に関しては逃がさなくなりますので、屋根換気の有効性が出てきます。シート(シール)でのカバー工法も2024年から徐々に普及しスタンダードな工事になっていきますので、換気棟の設置はますます重要になっていきます。