あなたの家はどの屋根?代表的な屋根の形状12種類の特徴を解説
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あなたの家はどの屋根?代表的な屋根の形状12種類の特徴を解説
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普段あまり意識していませんが、街並みをよく見てみると屋根には様々な形状があることがわかります。
本記事では、代表的な屋根の形状12種類の特徴を解説します。あなたの住む家の屋根はどのような形をしているでしょうか?
切妻屋根
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切妻屋根は、2枚の面を左右対称に合わせた形状の屋根です。現状、最も普及している屋根の形状といえるでしょう。
屋根の端がケラバになる面を妻側、軒先になる面を平側と呼ぶのですが、妻側の外壁が平側と比べて紫外線や雨が当たりやすいため劣化しやすくなります。
雨漏りに強い、シンプルな構造ゆえにリフォームなどのメンテナンスコストが経済的であるというメリットに対して、デメリットが妻側の外壁の劣化しやすさを除くと個性がない程度しかなく、非常に欠点の少ない屋根といえます。
とくにこだわりがなければ切妻屋根にしておけば問題ないといえるほど日本の代表的な屋根ですね。
寄棟屋根
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屋根の面と面が合わさる部分を「棟」と呼ぶのですが、棟を四方から中央に寄せている形状の屋根が寄棟屋根です。
切妻と比較すると面数は増えて四方に広がる構造になっているため、より頑丈になっています。外側からの劣化に比較的強くなり、風圧に対しても強くなるのが特徴です。ただ、屋根裏に湿気をため込みやすい構造なので内側からの腐食や劣化には気をつけなければなりません。
また、最近は屋根へ太陽光パネルを設置する家が増えていますが、切妻屋根と比較すると一面あたりの面積が小さくなるため太陽光パネル設置にはあまり向きません。
半切妻屋根
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半切妻屋根は切妻屋根の棟の両端部分に寄棟のような斜めの面を設けた形状の屋根です。はかま腰屋根、ドイツ破風とも呼ばれています。
主に建築基準法の斜線規制や日影規制などの法的な制約がある場合に採用されることが多いですが、洋風のデザインの住宅に採用されることも。
切妻屋根と比較すると、室内の空間をより自由に使うことができる一方で、棟が多くなる分だけ雨漏りのリスクがやや高まります。
方形屋根
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方形屋根は屋根の1箇所を頂点として四角錐の形になるような形状の屋根です。お寺など正方形の建物によく採用されており、屋根の四方の面がすべて同じ形になるのが特徴です。
寄棟屋根と構造が似ているのでその特徴も似ており、風に強く雨漏りリスクも少ないのですが、屋根裏に湿気がたまりやすいので内側からの劣化に注意が必要です。
片流れ屋根
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屋根は基本的に複数の面で構成されることがほとんどなのですが、この片流れ屋根は一面のみで構成されており、片方のみに流れている形状になっています。
面数が一面しかないため施工が簡単なのでその分コストが安くなります。また、太陽光パネルを屋根に設置しやすく効率的に設置できる点でも最近人気となっています。
強風の影響を受けやすいのと、雨水が当たりやすく流れる方向も一方向のため雨樋への負担が大きくなるのは屋根が一面構成であることのデメリットでしょう。
陸屋根
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陸屋根も片流れ屋根と同様に一面で構成されてる屋根ですが、こちらは傾斜がなく平坦な形状となっています。
平坦で屋上を設けるのに最適なのでマンションやビルなどで多く採用されていますが、屋上のある家に住みたい方が採用することもあります。
掃除などのメンテナンスが比較的容易なのですが、平坦なので排水性が悪く、定期的な防水工事などのメンテナンスが必要になります。
バタフライ屋根
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バタフライ屋根はその名の通り蝶が羽を開いたときのようにV字型の形状になっている屋根です。
一般的な屋根のイメージとは異なる個性的なデザインをしているため他の家と差別化を図りたいときにおすすめです。切妻屋根や片流れ屋根を逆にしたものともいえるので特徴は切妻・片流れと似ており、太陽光パネルを設置しやすいのも最近の流れに合っています。
谷となっている部分に雨水や雪がたまりやすい構造をしているため、定期的なメンテナンスが必要となります。
その性質から雪の多い地域などには不向きとされていますが、スノーダクトなどと組み合わせることで安全に行きを排出することが可能になるため、「無落雪屋根」としての需要も高まっています。
かまぼこ屋根
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かまぼこ屋根もその名の通りかまぼこのように半円の形状をした屋根です。
「Radius(半径)」の頭文字を取って「アール屋根」という名称でも呼ばれています。体育館など大型の建物によく使用される形状なのですが、その丸みのある可愛らしいデザイン性から最近は一般的な住宅でも採用されることがあります。
他の屋根と違い丸い形状なので、屋根の水はけが非常に良い点と屋根裏のスペースが広く使えるのがメリットです。ただ、頂上付近に関しては傾斜がほとんど存在しないため雨水がたまりやすく、そこから劣化や腐食が進みやすいのでメンテナンスが必要です。
入母屋屋根
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入母屋屋根は下部分が寄棟屋根、上部分が切妻屋根になっているような形状の屋根です。多くの日本人がイメージする日本の伝統的住宅の屋根がこの入母屋屋根です。瓦屋根を用いる和風住宅で基本的に採用されます。
重厚で格式高い印象はもちろん特徴のひとつですが、寄棟屋根の途中から切妻屋根が乗っかったような形なので高さがあり、屋根裏の空間が広く空気が通りやすいため通気性や断熱性に優れています。一方で形が複雑であるためコストがかかり、接合部分も増えるため雨漏りリスクも増えます。
ちなみに、これは屋根というより屋根材の話ですが、基本的に入母屋屋根は瓦屋根になるため屋根の重量が重く住宅の重心が高くなり耐震性が低くなるというデメリットもあります。
越屋根
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越屋根は屋根の上にもうひとつ小さな二階部分を乗せたような形状の屋根です。こちらも入母屋屋根と同様に日本の伝統的な屋根の形状であり、歴史的建造物や和風住宅などに使用されています。
この小さい二階部分は「屋根舎」と呼ばれ、主に採光や換気の役割を持ちます。そのため越屋根の住宅は通気性に優れ、多くの光を住宅内に取り込めるというメリットがあります。
こちらも入母屋屋根と同じく複雑で材料の多い構造になっているため、コストのかかりやすさと雨漏りリスクは高くなっています。
ギャンブレル屋根
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ギャンブレル屋根は切妻屋根を途中で折り曲げたような形状の屋根です。だいたい屋根の面の真ん中、人間でいう腰辺りから折れ曲がるので「腰折れ屋根」とも呼ばれています。ログハウスや牧場などで見かけることがあります。
切妻屋根より勾配が急になることで水はけが良くなりますし、敷地の制限がある場合に対応できます。屋根は敷地面積内に収めなければなりません。切妻屋根だとはみ出てしまう場合に折り曲げてギャンブレル屋根にすることで解決できます。
この折り曲げ部分が屋根材が一旦途切れる部分になってしまうため、そこから雨漏りするリスクが発生してしまいます。ここからの雨漏りを防ぐために「雨仕舞処理」という処置が必要です。また、屋根の真ん中から曲がってしまうため、太陽光パネルを設置することはほぼ不可能となるでしょう。
マンサード屋根
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マンサード屋根は寄棟屋根を途中で折り曲げたような形状の屋根です。ギャンブレル屋根と混同して覚えられがちですが、厳密には異なります。マンサード屋根よりもギャンブレル屋根のほうが日本で見かけるため、マンサード屋根は日本では珍しい部類といえます。
メリット・デメリットはギャンブレル屋根と変わりません。
人気の屋根の形状は「切妻屋根」「寄棟屋根」「片流れ屋根」
住宅金融支援機構から発表された「令和5年度【フラット35】住宅仕様実態調査」によると、屋根の形状は「切妻屋根」「寄棟屋根」「片流れ屋根」が人気でした。
特に最近は片流れ屋根を採用する住宅が増加しており、令和5年の調査ではずっと1位だった切妻屋根を抜き片流れ屋根が1位となりました。
この背景には最近主流となってきた金属屋根と相性が良い点のほか、屋根上に太陽光パネルの設置が普及しつつある中で効率的にソーラーパネルを設置しやすい片流れ屋根のニーズが高まったと考えられています。
こだわりがなければコストも抑えられて弱点も少ない切妻屋根が定番の選択とはなりますが、もしこれから家を建てる方で太陽光パネルの設置を検討しているなら片流れ屋根も選択肢に入ってくるでしょう。
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自宅の屋根をチェックして形状と特徴を把握しておこう
代表的な屋根は本記事で紹介していますが、今回紹介できなかった形状もありますし、いくつかの形状が組み合わさった複合タイプの屋根もあります。
特徴を把握しておけばどの箇所が雨漏りのリスクが高いか、屋根のどこから劣化が始まりやすいか分かります。メンテナンスをすべきサインにも早く気付ける可能性が高くなります。一度はチェックして、自分の住む家の屋根はどの形状の屋根なのか把握しておきましょう。
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