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曝露試験を開始したきっかけ① ~佐々木のインタビュー~

  • 研究・開発活動
2018年6月、私たちが加盟している日本塗装名人社(通称:JPM)が、沖縄県宮古島の公的な耐久性試験場「日本ウェザリングセンター」で、多数の塗料メーカー様にご協力頂き、塗料の曝露試験を開始いたしました。
今回は、佐々木が曝露試験を行うことを決めたきっかけをお伝えいたします。
こんにちは!株式会社ユウマペイント代表の佐々木です。私が宮古島で曝露試験を行おうと決めたきっかけをお話いたします。




私は2014年から現在まで日本塗装名人社(通称JPM)の常務取締役を務めています。JPMのメンバーは私も含め殆どが塗装会社の社長で構成されています。役員が10名、加盟店数は約100社ほどおります。当然、様々な考え方をもった経営者・会社の集まりになりますので、そうなるとJPMの中でも様々なビジョンを持った人間が出てくるようになりました。「貧乏になりたくない」とか「利益をいっぱい取りたい」とか・・・。別にそれが悪いことではありませんが、そういった様々なビジョンを持った塗装会社が使っている塗料が本当に良いものかどうか疑問を持つようになりました。それってちゃんとした目的なのかな?と思うようになっていったのです。これが最初のきっかけです。
そうした疑問を持つようになり、JPMの中でも「大きな変化を作らないといけないな」と思うようになりました。
難しい能書きを使って人を変えていく・・・ということは出来ないので、まずは「どんな人間でも簡単に扱える塗料の開発・見つける」ことが先だなと思いました。
世の中に塗料がごまんとある中で、塗料を扱いながらお客様の家を守るプロフェッショナルなペンキ屋の自分たちが、扱う塗料についてプロフェッショナルかどうかと問われると疑問です。それは、自分自身を振り返ってみてもそうですし、塗装業界を振り返ってみてもそうですし、でもみんな知ったように「あの塗料は良い」「この塗料は良い」って言うわけです。その中に私もいましたし、私なりに良い塗料の見極め方に苦戦しましたし、勉強もしました。それこそ、1万時間じゃ済まないくらい勉強してきました。結論、「良さそう」ということは分かっても「良いかどうかの最終ジャッジは出来ない」のです。もっと言うと、作っているメーカー様も、世に出て時間が経つまでは「良いもの」を作ったつもりでも、効果があるかどうかはメーカー様も結論を持っていない」ということが分かりました。これは、開発者の方々とたくさん話をして分かりました。
というのは、「良い×良い×良い」=「良いに決まっている」という理屈で物事が作られていくから。それで本当に「良い」のであれば何も問題は無いのですが、実際はやってみないと分からない訳です。やってみなければ分からないというのが、塗料のもつ世界であり、それが塗料メーカーが持つ結論ということになった以上は、塗料を扱うプロフェッショナルの私たちは、「良い」と証明された塗料以外使わないということを理屈にすれば「守る」ということは絶対に「守れる」筈なのです。ですが、前提として「塗料を正しく扱うことができるかどうか」です。「良いもの」を使えば「良い」のですが、その「良いもの」をどうやって選ぶかが大事になってきます。「良いと聞いた」ではなく「良いと証明されたもの」が「良い」のです。これは事実です。
そのあとは「良い塗料」を使ってお客様の建物を守れるかどうかは「塗料を正しく扱えるかどうか」に出てきて、ここは本当に私たち職人の世界のプロフェッショナルの技量が問われてくるようになります。「良い塗料」を正しく扱えれば、守る家が良くなるに決まってきます。こうした足し算掛け算になってくるのですが、塗料のことが分からない私たちが「その塗料を本当に正しく扱うことが出来るのか」と問われたら、正しく扱う努力は皆していると思いますが、結局は職人の経験と勘という世界にやっぱりなってきてしまうので、そういった理屈も「誰でも正しく扱える塗料」にしていきたい、もしくは逆に「正しく扱わないと絶対に失敗してしまう塗料」まさに技量が問われる塗料を開発する必要があると考えました。ここから塗料の世界に足を踏み入れることになったのです。